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米軍基地外飲酒禁止 岩国 順守に疑念の声

 基地外での飲酒を禁止する在日米軍の措置が、本土に駐留する海兵隊員も対象となると明らかになった3日、岩国基地のある岩国市でもさまざまな声が上がった。

 米兵の犯罪を許さない岩国市民の会の大川清代表(54)は「根本的な解決にはならないのでは」。在日米軍は、沖縄での米兵2人による集団強姦(ごうかん)致傷事件後、毎日午後11時から翌朝5時までの夜間外出禁止令を出した。だがその後も全国で対象時間内に米兵による事件事故が続き、大川さんは「措置は本当に順守されるのか」と疑念を抱く。

 年末の書き入れ時だけに飲食店街からはため息も。「大変困る」と基地近くでバーを営む永峯守俊さん(72)。外出禁止令後、週末の開店時間を1時間前倒しにするなどしてきたが「飲酒禁止ならやりようがない。犯罪は許されないが、岩国で事件を起こしたわけではない」とこぼす。

 杉岡匡基地政策担当部長は「地元経済への影響も気に掛かるが、事件事故が続いた現状では米側の措置はやむを得ない」と受け止めている。(堀晋也)

(2012年12月4日朝刊掲載)

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