×

ニュース

騒音苦情 月別最多600件 岩国今月

 米軍岩国基地の航空機騒音を巡り、岩国市に市民から寄せられる苦情が今月に入って急増している。25日までに約600件に上り、既に月別での過去最多を上回った。山口県基地関係県市町連絡協議会は26日、騒音の軽減に努めるよう同基地に申し入れた。

 岩国基地では3月末、空母艦載機約60機の移転が完了した。市基地政策課のまとめでは、3月の騒音苦情は342件だったが、今月は急増。17日は今年の1日分としては最多の79件に上った。市は17、18、20日にそれぞれ騒音の軽減を基地に要請。だが、25日も65件の苦情が寄せられた。このため市単独ではなく、協議会として申し入れることにした。

 岩国市の山中法光・基地政策担当部長が電話で、滑走路の運用時間内でも騒音軽減に努めるよう改めて要請。対応した同基地のジョン・ザンブラーノ政務・地域対策室長は「全ての航空機の運用は任務遂行上、不可欠。運用保全上の理由から詳細は話せないが、騒音がもたらす地元への不都合は遺憾だ」などと回答したという。

 市によると、騒音苦情のこれまでの月別最多は、陸上空母離着陸訓練(FCLP)が深夜を含めて5日間続いた1998年1月の589件だった。(松本恭治)

(2018年4月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ