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ノーベル平和賞の複製メダル・賞状 原爆資料館に今夏展示

 昨年のノーベル平和賞を受賞した国際非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))に加盟するNGOピースボート(東京)は2日、授与されたメダルと賞状のレプリカを今夏、広島市中区の原爆資料館で展示すると発表した。期間は8月6日を含む2週間で調整している。また、核兵器廃絶の機運を高めるため、展示を希望する学校や団体の公募も始める。

 ICANは、核兵器禁止条約制定への貢献を認められ、平和賞を受賞。ピースボートなど世界10の国際運営団体にはそれぞれ、メダルと賞状のレプリカが贈られた。ピースボートは広島に続き、長崎市の原爆資料館でも8月9日ごろから2週間、展示するという。

 ICAN国際運営委員で、ピースボート共同代表の川崎哲(あきら)氏は2日、東京都内で記者会見し「禁止条約は被爆者の努力があってできた」と強調。「資料館を訪れた人に『私たちが動けばさらに前進があるかもしれない』と感じてほしい」と語った。

 ピースボートは8月27日~10月26日、平和イベントなどを開く国内の学校などに原則1日ずつ、メダルと賞状を貸し出す。管理者を派遣するため、管理経費2万円と交通費などを負担してもらう。申し込みは6月29日まで。また、被爆者を乗せて世界を航海する事業の寄港先でも展示するという。ピースボート☎03(3363)7561=平日のみ。(田中美千子)

(2018年5月3日朝刊掲載)

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