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原爆ドーム 被爆前の姿 中区の資料館で企画展

 1915年に県物産陳列館として建てられた、現在の原爆ドーム(広島市中区)の被爆前の姿を伝える企画展「ドーム誕生!」が、原爆資料館(同)東館地下1階で開かれている。近年寄せられた資料を使い、さまざまな催しに使われた在りし日の姿を紹介。一帯の街を壊滅させた原爆の悲惨さを伝える。無料。

 設計したチェコ人ヤン・レツルの意匠の特徴や県美展などの催しを、戦前の写真や新聞記事を使ったパネル13枚で解説。広島の洋画家の故大木茂さんの遺族が2016年に市に寄贈した、ドーム部分の天井や絵画教室の写真も並び、被爆前の建物内の雰囲気や市民の営みの一端に触れることができる。

 被爆直後のドーム一帯の惨状の写真なども展示。静岡県函南町から観光で訪れた篠崎君夫さん(70)は「市民の集う場から原爆で変わり果てるまでがよく分かり、戦争の悲惨さを感じる」と見入っていた。8月31日まで。(水川恭輔)

(2018年5月3日朝刊掲載)

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