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原爆の子の像 建立60年 大学生ら記念式典 折り鶴1万8000羽ささげる

 広島市中区の平和記念公園にある「原爆の子の像」の建立からちょうど60年の5日、像の前で記念式典が営まれた。平和活動に取り組む広島女学院大(東区)や広島YMCA(中区)が協力して開いた。参加した大学生たちが約1万8千羽の折り鶴をささげ、平和への思いを新たにした。

 式典に持参した折り鶴は5日まで、ひろしまフラワーフェスティバルの会場で同大の学生たちが市民に折ってもらった8千羽と、YMCAに国内外から届いた1万羽。

 折り鶴作りの中心になった同大4年長崎まりなさん(21)は「多くの人に、像の記念日を知ってほしい」とあいさつ。広島の子どもたちが参加するNPO法人「I PRAY」による平和創作劇も披露された。

 像の建立は2歳で被爆して、病床で鶴を折りながら12歳で亡くなった佐々木禎子さんを同市の幟町小時代の級友たちが悼み、行動を起こしたのがきっかけ。原爆の犠牲になった子どもたちを慰霊しようと全国に呼び掛け、1958年5月5日に除幕された。(山本祐司)

(2018年5月6日朝刊掲載)

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