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2018ひろしまFF 若い力 そのままに 中高生 平和の大書 原爆ドーム対岸でパフォーマンス

 平和への願いを込めた筆が、リズミカルな音楽に合わせて躍動した。原爆ドーム対岸の特設会場であった中高生の書道パフォーマンス。過去最多の8校が出演し、観客から大きな拍手が送られた。

 「憎しみや悲しみを消し去ることは難しいけど 諦めなければきっと乗り越えられる」

 沼田高(安佐南区)の書道部員21人は、縦4メートル、横6メートルの紙にそう大書した。部長の3年宮原咲世さん(17)は、広島東洋カープの試合で「原爆落ちろ」とのやじがあったことに触れ、「平和の思いを発信し続ける大切さを込めた」と掲げた作品を見上げた。

 各校はFFのテーマ「世界へとどけ 花と平和のメッセージ」に沿った作品を仕上げた。初出演の祇園北高(同)の15人は「皆へ届けヒロシマの想い」などと書いた。孫のパフォーマンスを見守った主婦見田千代子さん(79)=同区=は「伸び伸びとしたすてきな作品」とねぎらった。

 このほか皆実(南区)観音(西区)安西(安佐南区)五日市(佐伯区)熊野(熊野町)の各高と安佐北高・広島中等教育学校(安佐北区)が出演。作品は会場そばの元安川護岸にこの日夕まで展示された。(松本輝)

(2018年5月6日朝刊掲載)

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