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メキシコ選手団 平和公園訪問

 2020年の東京五輪に向け、広島市で事前合宿中のメキシコの体操選手団が9日、安佐北区の可部小を訪れ、実技や指導を通じて児童と交流した。平和記念公園(中区)も巡り、スポーツを通じた平和実現への思いを深めた。

 選手11人とコーチ2人の計13人が訪問。5年生107人が体育館で前転や側転などを教わった。昨年の世界選手権男子個人総合で決勝に進んだケビン・セルダ選手(23)たちが逆立ち歩きや華麗な宙返りを披露すると、児童から歓声が上がった。

 体操選手を目指している山本悠詩(ゆうた)君(10)は「自分ができない難しい技を、普通にスムーズにやっていてすごかった」と目を輝かせていた。

 児童は給食を一緒に食べ、お別れセレモニーでは手作りの金メダルをプレゼントした。

 続いて、選手団は平和記念公園で原爆慰霊碑に献花。報道陣の取材に、セルダ選手は「(原爆から)立ち直るまでに想像できない苦しみと努力があったと思う。平和実現のため、スポーツを通じ国を超えて人々と交流したい」と語った。原爆資料館も見学した。

 12日まで県立総合体育館(同区)で練習や市民との交流を続け、13日に帰国する。(山田英和、辻本夕貴)

(2018年5月10日朝刊掲載)

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