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禎子さんの思い母校に 幟町小平和資料室開設 折り鶴や写真展示

 被爆し折り鶴に思いを託しながら12歳で亡くなり、「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんが通った幟町小(広島市中区)で12日、遺品の折り鶴や卒業アルバムなどを展示する「のぼり平和資料室」がオープンした。平和学習などに生かす。

 爆心地の東約1キロにあった同校は、原爆で多くの児童を亡くした。同校の歴史や禎子さんが学校で過ごした様子を、子どもたちに伝えて平和を学んでもらうため、約30平方メートルの会議室を改装した。

 禎子さんが病床で折ったセロハンの折り鶴や同級生61人の集合写真入り卒業アルバム、1873年の開校後の校内の写真を含め、約100点をそろえた。戦後の青空教室や、校庭を畑にしてイモなどを作った終戦前年の写真も目を引く。

 この日は授業参観があった。6年奥本愛梨さん(11)は「禎子さんの折り鶴は先端まで美しい。心を込めて折ったんだろう」と思いを巡らせていた。毎週金曜の午前9時から正午まで一般見学もできる。事前予約が必要。幟町小☎082(221)3013=平日のみ。(樋口浩二)

(2018年5月13日朝刊掲載)

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