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広島県内で自然保全20年 市民団体 活動まとめ記念誌

 環境問題に取り組む市民団体「森と水と土を考える会」が、20周年記念誌を作った。発行してきた202号の会報をまとめ、活動を振り返った。

 会はゴルフ場建設に反対するため、会社員や主婦約70人で1990年につくった。生態系を守る観点から、県内のゴルフ場計23カ所の建設計画に反対運動を展開。牛乳パックを再生利用した美術展、有機農家の田畑の草取り、太田川流域でブナの育林活動も続ける。

 廿日市市吉和の細見谷渓畔林を貫く幹線林道建設にも反対。現地の貴重な動植物を確認する観察会や専門家の講演会を開いた。計画はことし1月、県が建設を断念した。

 広島市西区の原戸祥次郎会長(62)は「自然をむやみに壊す生活習慣は変わっていない。活動を次世代に伝えたい。今後は原発反対に力を注ぐ」と話している。記念誌は300部を印刷した。希望者には2千円で販売する。(柳岡美緒)

(2012年12月9日朝刊掲載)

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