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1800人 平和願う歌声 第九ひろしま

 年の瀬恒例の「第九ひろしま2012」(中国放送、中国新聞社主催)が9日、広島市西区の広島サンプラザであった。佐伯区出身の指揮者大植英次のタクトで、1800人の大合唱団が平和への希望の歌声を響かせた。

 カタルーニャ民謡「鳥の歌」で静かに幕開け。大植自ら進行も務め、広島に原爆を投下したエノラ・ゲイ号搭乗員と心を通わせた秘話を明かし、未来につながる平和を求めるというコンサートに込めた思いを語った。

 ベートーベンの交響曲第9番「合唱」では、錦織健をはじめドイツから迎えたアンナ・ガブラー、スザンネ・シェファー、ビルヘルム・シュビングハンマーがソリストを務めた。広島交響楽団がゆったりとリズムを刻み、過去最多となった公募合唱団が、気持ちを一つに合わせた歌声で応えた。

 小中高生ら167人編成のジュニアオーケストラによるバーンスタイン作曲キャンディード組曲などの演奏もあり、約3900人の客席からの拍手は数分間鳴りやまなかった。(石井伸司)

(2012年12月11日朝刊掲載)

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