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原爆症訴訟で3人追加提訴 広島地裁

 原爆症の認定要件が2008年4月に緩和された後、認定申請を却下された被爆者が、国に処分取り消しと1人当たり300万円の損害賠償を求めている広島地裁の訴訟で、被爆者3人が追加提訴した。10日、第1回口頭弁論があり、国側は請求棄却を求めた。

 3人は広島市安佐南区の男性(78)と女性(75)、南区の男性(73)。いずれも心筋梗塞や甲状腺機能低下症を患っている。

 訴状によると、安佐南区の男性は爆心地から約1・5キロ、同区の女性は約4・1キロ、南区の男性は約3・5キロでそれぞれ被爆し、3日以内に爆心地近くに入った。3人とも08年4月以降に原爆症の認定を申請したが、10年8月~12年1月に却下された。

 国は08年4月、爆心地から約3・5キロ以内で被爆▽原爆投下から約100時間以内に約2キロ以内に入市―などの条件を満たし、心筋梗塞などを発症した場合、積極的に認定する方針を示している。弁護団によると、同地裁のこの訴訟では、3人を含む21人が提訴している。

(2012年12月11日朝刊掲載)

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