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平和記念式典暑さ対策 国際会議場を活用へ 広島市検討

 広島市は、来年8月6日の平和記念式典で、会場の平和記念公園(中区)内の広島国際会議場を第2会場と位置付け、式典を生中継する方向で検討を始めた。高齢化した被爆者や遺族たちに涼しい環境の中で参列してもらうためだ。

 市は、約800人が収容できるホールを想定。大型スクリーンに式典の様子を映し出す。屋内での式典中継は、ことし参列した被爆者から要望があったという。

 併せて式典の暑さ対策を強化する。看護師たちを公園芝生部分の参列席に配置したり、原爆資料館そばで配る冷水を紙コップなどで参列席に持ち込めるよう見直す方針でいる。

 市は1999年、高齢の参列者のため400のテント席を設置。昨年までに6200席へ増やすなどの暑さ対策を講じた。ことしの式典では26人が不調を訴え、救護所を利用したという。

 市市民活動推進課は「被爆者団体の意見を聞いて暑さ対策を検討したい」としている。(田中美千子)

(2012年12月12日朝刊掲載)

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