×

ニュース

非核化目標 米が修正か 6ヵ国協議経験 広島韓国総領事

 韓国の金宣杓(キム・ソンピョ)駐広島総領事は2日、広島市立大(安佐南区)での公開講義で、12日の開催が発表された米朝首脳会談について「1年とか1年半の期間で北朝鮮の非核化を目指すことで合意するのではないか」との見方を示した。

 金氏は2000年代半ば、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議に外交官として携わった経験を持つ。会談の焦点である非核化について、両国の関係改善に向けた最重要課題と指摘。米側の中止通告後も米朝の交渉が続いたことに「当初、半年か1年での非核化を目指していた米側が、現実的な目標へと修正したのかもしれない」と語った。

 会談が成果を上げた場合、日本にも拉致問題の進展などで好影響が期待できると主張。日本政府が認定する拉致被害者のうち、北朝鮮が死亡したとする8人に関し「生存していれば帰国の可能性もある」と述べた。

 公開講義は国際平和へのアプローチがテーマで、金氏は朝鮮半島の平和構築について語った。学生や市民約40人が聴講した。(樋口浩二)

(2018年6月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ