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復興の証人 広島城現天守60周年 かぶと試着や記念展示

 広島市中区の広島城で3日、現在の天守閣が郷土館として開館してから60周年を記念するイベントがあった。親子連れや歴史ファンたちが、かぶとの試着や企画展を楽しみながら城の歴史に触れた。

 天守閣前でのセレモニーで、戦国武将に扮(ふん)した中木啓館長(63)が「広島城は戦後復興のシンボルの一つ。地元の歴史を学べる取り組みを続けたい」とあいさつ。築城した毛利輝元の祖父元就の教えにちなみ、約100人で「百万一心」と声を上げた。

 会場は15の催しでにぎわった。試着体験コーナーでかぶとや打ち掛け姿のわが子を写真に収めたり、城の再建にまつわる資料186点が並ぶ企画展(9月2日まで開催)で学芸員の話に耳を傾けたり。家族3人で訪れた佐伯区の会社員太田裕二さん(45)は「身近な城だけど初めて知ることも多く、関心が深まった」と話していた。

 広島城の天守閣は、被爆による倒壊後に復元され、1958年6月1日に郷土館として開館した。(教蓮孝匡)

(2018年6月4日朝刊掲載)

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