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ルワンダ出身者 大虐殺など語る 広島市中区で講演会

 ルワンダ出身で、福島市を拠点に母国の教育支援に取り組むNPO法人の理事長、永遠瑠(とわり)マリールイズさん(52)の講演会が、広島市中区であった。1994年のルワンダ大虐殺から逃れた経験や教育の大切さを訴えた。

 5月31日にあった講演会に、市民約40人が耳を傾けた。マリールイズさんは写真を示しながら、内戦当時の生活を紹介。日英仏語を話せたため難民キャンプで支援団体の通訳に登用され、生計を立てられたという。「学んだことがあったからこそ生き残れた」と振り返った。

 後に移り住んだ日本で、NPO法人「ルワンダの教育を考える会」を設立。寄付を募って母国に建てた学校も紹介し、運営への支援を呼び掛けた。熱心に聞き入っていた佐伯区の主婦小林順子さん(64)は「子どもの明るい未来のため、国境を越えた支援が必要だ」と思いを強めていた。

(2018年6月4日朝刊掲載)

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