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森さん慰霊の旅終える 広島で被爆死の米兵捕虜研究 笑顔で広島空港に帰着

 広島で被爆死した米兵捕虜12人の足取りを独自に研究してきた被爆者の森重昭さん(81)=広島市西区=が4日夜、初の訪米の旅を終えて広島空港に帰着した。

 妻の佳代子さん(75)と共に、疲れも見せず2週間にわたる旅を笑顔で振り返った森さん。「犠牲者の古里での慰霊という念願がかなって感無量。米国で出会った全ての人の親切に感謝したい」と語った。

 今回はボストンやサンフランシスコを訪れ、森さんの長年の活動を描いたドキュメンタリー映画「ペーパー・ランタン(灯籠流し)」の上映会に出席。ニューヨークの国連本部などでは講演もした。

 撃墜された米海軍艦載機の搭乗員で、広島で被爆して死亡したノーマン・ブリセットさんの古里、マサチューセッツ州ローウェルでは慰霊式に参列し、遺族と交流した。

 森さん夫婦の旅費は「ペーパー・ランタン」の監督、バリー・フレシェットさん(47)たちがインターネットで寄付を募るなどして工面した。(金崎由美)

(2018年6月5日朝刊掲載)

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