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社説・コラム

[ハロー ユニタール] 若者向け指導法を学ぶ

 今月中旬、若者を育成する指導者のためのワークショップをヨルダンで行いました。中東と北アフリカからなるMENA(ミーナ)地域から約80人の実務家、非政府組織(NGO)職員などが参加。国連開発計画アラブ局とユニタール広島事務所の協力の形としては初の試みとなりました。

 日本とは人口構成が大きく異なり、文字通り若い国々。その半面、若者の失業率は高く、若手が力を付けることが国力アップに直結する地域でもあります。

 「政情が不安定な地域からの参加者も多く、だからこそひたむきに学びつくそうとする意欲にあふれていた」と、講師として参加したユニタールの島津準子さんは振り返ります。夜、テレビをつけると隣国シリアの爆撃やガザ地区での混乱が報じられており、研修生が語る将来像とのギャップに胸が痛んだそうです。

 研修直後には、米大使館のエルサレム移転を機に続いたデモ活動で、パレスチナの多くの若い命が失われました。研修中、パレスチナからの参加者が熱を込めてプレゼンをしたアクションプランはガザ地区、ヨルダン川西岸の計4地区から若者が一堂に会した研修を実現させたいというもの。研修生が今後どのようにプランを深めていくか見守りたいと島津さんは語っています。(守田葉子)

(2018年5月22日セレクト掲載)

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