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被爆で失った妹を語る 広島県廿日市中で中区の細川さん

 広島県廿日市市の廿日市中で14日、広島市中区の被爆者細川浩史さん(84)が、原爆で亡くなった妹への思いや自身の体験を語った。平和学習の一環で、1年生約170人が聞き入った。

 細川さんは爆心地から約1・3キロの旧広島逓信局(中区)で被爆。避難した京橋川の河原で、大やけどを負った崇徳中の生徒が次々に亡くなった状況を説明し「せめて水を飲ませてあげればよかった」と振り返った。また、13歳だった妹が残した日記に触れ「音楽の道に進む夢が無残に砕かれた」と語った。

 生徒は真剣にメモを取っていた。山崎梨花子さん(13)は「自分と同じ年で大勢の人が亡くなったと思うと悲しい。ずっと心に刻んでおきたい」と話した。(村上和生)

(2012年12月15日朝刊掲載)

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