×

ニュース

南北・米朝対話で「新たな平和時代」 韓国教授、広島で講演

 朝鮮半島の平和構築をテーマにしたシンポジウムが8日、広島市中区の市立大サテライトキャンパスであった。4月にあった南北首脳会談の韓国政府の準備委員会諮問委員を務めた林乙出(イム・ウルチュル)・慶南大教授が講演。南北、米朝間の対話の動きを「これまで見たことのない新たな平和時代に向かっている」と強調した。

 駐広島韓国総領事館(南区)が主催し、約40人が参加。林氏は「文(ムン)政権の政策は南北が共存して、経済繁栄すること」と指摘し、平昌冬季五輪への北朝鮮の参加が対話へ転換点になったと解説した。

 「北朝鮮は体制の安全が保証されるなら非核化するとの意思を明確に示している」とも指摘。12日の米朝首脳会談について「韓国政府は、もし今回の会談での核問題を巡る合意に満足できなくても、説得の努力を続けると思う」と述べた。

 北朝鮮の核問題に詳しい韓国の国家安保戦略研究院の李衡錫(イ・ヒョンソク)首席研究委員も登壇。米朝がそれぞれ主張する核廃棄の進め方は一致していないとして、「非核化の合意が生まれても履行が難しい」などと課題を挙げた。(水川恭輔)

(2018年6月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ