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地上イージス 疑問の声次々 山口県阿武 防衛省が住民説明

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県内への配備計画について、防衛省は17日、候補地の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)の地元住民向け説明会を始めた。初日は、演習場が一部立地する阿武町で実施し、住民約180人が参加した。米朝首脳会談後の融和ムードを受け「本当に必要なのか」などと疑問の声が相次いだ。

 説明会には、中国四国防衛局の赤瀬正洋局長や防衛省職員が出席した。赤瀬局長が、北朝鮮への弾道ミサイル防衛(BMD)強化に向けた必要性を強調。地形やレーダーの運用で支障がない点などから候補地とした理由を述べた。

 一方、住民からは「配備後、ミサイルの標的で狙われないか」「レーダーの電磁波はペースメーカーに影響がないのか」などの質問が出た。18、19日には萩市でも同様の説明会を開く。

 政府は昨年12月に国内2基の配備を決定。2023年度の導入を目指し、今月1日にむつみ演習場と陸自新屋演習場(秋田市)を候補地と公表した。

 17日は秋田市でも、新屋演習場から3キロ圏内の住民を対象に説明会があった。防衛省職員は住宅密集地にあることを念頭に「多くの人が住んでいるが、大きな問題があるとは認識していない」と述べた。(和多正憲)

(2018年6月18日朝刊掲載)

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