×

ニュース

広島復興 高校生に語る 作家・石井さん 西区で講演

 高校生のための文化講演会(一ツ橋文芸教育振興会、中国新聞社主催)が19日、広島市西区のノートルダム清心中・高であった。ノンフィクション作家の石井光太さん(41)が、全校生徒約1100人を前に被爆後の広島復興に尽くした人々について語った。

 7月に刊行する新著に盛り込んだ、原爆資料館初代館長の長岡省吾や、平和記念公園を設計した丹下健三たちの逸話を紹介。「原爆は恐ろしいが、平和を願い復興させる人間のエネルギーの方が大きい」とし、「言葉や行動の力を信じ、絶望の淵にいる人を支えてほしい」と訴えた。

 高3の山田栞(しおり)さん(17)は「震災からの復興など、現代の問題を考える上でも参考になる」と話した。

 石井さんの文化講演会はこの日、廿日市市の山陽女学園中・高でもあり、中3~高3の約190人が聴いた。一ツ橋文芸教育振興会は両校に集英社文庫各100冊を贈った。(城戸良彰)

(2018年6月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ