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被爆建物寄付で感謝状 逓信病院の一部 広島市、日本郵政に

 広島市中区東白島町にある被爆建物、広島逓信病院旧外来棟の寄付を受ける市は29日、所有者の日本郵政に感謝状を贈った。寄付は7月1日付。

 市役所であった贈呈式で、松井一実市長は「被爆者が高齢化する中、被爆の実相を伝える施設として活用したい」と感謝。土地と建物の目録を松井市長に渡し、感謝状を受け取った日本郵政の福本謙二常務執行役は「被爆者が治療を受けた病院。二度と惨事が起きないよう、後世に伝えてほしい」と述べた。

 旧外来棟は鉄筋2階建て延べ約680平方メートル。日本武道館(東京)などを手掛けた建築家山田守氏の設計で1935年に完成した。1階に被爆資料室を開設し、希望者に無料で公開している。日本郵政側が確実に保存し、被爆の記憶の継承に役立ててもらおうと市に寄付を持ち掛けた。

 見学はこれまで通り午前9時~午後4時(土、日曜と祝日休館)で、7月1日からは市平和推進課で事前予約を受け付ける。同課☎082(242)7831。(野田華奈子)

(2018年6月30日朝刊掲載)

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