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被爆者や住民 意見を反映へ 旧中島地区遺構展示

 原爆で壊滅した旧中島地区の街の遺構を、広島市が2020年度中に平和記念公園(中区)で公開する計画を巡り、市は2日、近く設ける専門家の懇談会委員に被爆者団体や市民団体の代表者を加える考えを示した。計画に被爆者や元住民の意見を反映させ、原爆被害の発信を強化する。

 この日、中区であった市民団体「広島平和記念公園被爆遺構の保存を促進する会」との非公開の協議後、明らかにした。市によると、懇談会の構成に関し、公園・造園、保存科学の専門家のほか、被爆者団体や同会の代表者に委員への就任を依頼すると説明。同会には旧中島地区の元住民の意見を集めることへの協力も求めた。

 同会は5月、計画策定の際に幅広く意見を聞くよう求める要望書を市に提出。市はこれまで、被爆者や市民団体を懇談会に参画させる考えを明らかにしていなかった。同会の多賀俊介世話人代表(68)は「会に関わる元住民や被爆者の遺構への思い、意見を懇談会で伝えたい」と話していた。(水川恭輔)

(2018年7月3日朝刊掲載)

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