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「原爆の絵」基町高完成 校内で披露会

 基町高(広島市中区)の創造表現コース2、3年の10人が、県内の被爆者8人から聞き取った体験談を基に描いた「原爆の絵」計10点を完成させた。2日、同高で完成披露会があった。

 生徒は、78~89歳の被爆者から話を聞いたり、資料を集めたりして約1年かけて制作した。3年の曽根沙也佳さん(17)=安芸区=は李鐘根(イ・ジョングン)さん(89)=安佐南区=が見た、原爆の閃光(せんこう)で黄みがかった町の様子を描いた。

 「見たことがない光の色を想像し、何度も話をうかがって色を塗り重ねた」と曽根さん。李さんは「証言活動で活用したい」と感謝していた。

 被爆体験の継承を目指し、原爆資料館(中区)が2007年度から毎年、同高に制作を依頼している。今回の10点は7日の同高文化祭で公開。8月7日から、過去の作品と合わせた数十点を広島国際会議場(中区)で展示する。(辻本夕貴)

(2018年7月3日朝刊掲載)

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