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核兵器なき世界を 岡山県原爆被爆者会が慰霊祭 50人参列 冥福祈る

 岡山県原爆被爆者会は2日、原爆死没者慰霊祭を岡山市北区の宿泊施設で開いた。被爆者や遺族たち約50人が犠牲者の冥福を祈り、核兵器廃絶を願った。(岩崎秀史)

 全員で黙とうした後、土屋圭示会長(90)が「後世の人が生き地獄を体験しなくても済むよう、核兵器廃絶を切望してやまない」とあいさつ。参列者は祭壇に花を手向け、「原爆を許すまじ」を合唱した。

 祖父を捜しに祖母と広島市に入り、入市被爆した上小城昌昭さん(78)=笠岡市城見台=は「祖父は体全身に包帯を巻かれて家に運ばれ、一言も話すことなく十数日後に亡くなった。核兵器と戦争はあってはならない」と話していた。

 県内では2017年度、被爆者健康手帳を持つ被爆者100人が亡くなった。18年3月末の手帳所持者は1417人で平均年齢は83・7歳。井原、浅口市などの被爆者でつくる県原爆被爆者会井浅支部は3月末、会員の高齢化を理由に解散した。

(2018年7月3日朝刊掲載)

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