×

ニュース

第2次安倍内閣発足 被爆国の思い訴え 外相 岸田さん

 26日発足した第2次安倍内閣に、岸田文雄さん(55)が外相として入閣した。被爆地の思いを胸に、核軍縮外交にも意欲を燃やす。

 岸田さんは普段通りクールな表情で首相官邸入り。安倍首相から外相就任を告げられた後、記者団に「強い覚悟を持って職責を全うしたい」と語り、「外交の立て直し」へ、やる気をみなぎらせた。

 沖縄県・尖閣諸島をめぐり日中関係で難しいかじ取りを迫られるが「先方の外交関係者と一日も早く話し合いの機会を持ち、信頼関係を築く努力から始めねば。その積み重ねが、全体の環境を動かす」と決意を示した。

 2007年、第1次安倍改造内閣の沖縄北方などの担当相で初入閣し、福田内閣でも再任。沖縄県とのパイプは今も太く、今年3月に那覇市で初めて開いた自らのパーティーには仲井真(なかいま)弘多(ひろかず)知事も駆け付けた。

 党内では老舗派閥「宏池会」の会長に10月に就任。「右傾化」が指摘される党にあって、穏健保守の立場を意識した発言を衆院選でも繰り返した。

 核兵器廃絶は目標に掲げつつ、核拡散防止条約(NPT)体制の強化などを着実に進める立場を取ってきた。この日も「被爆地の外相」としての意気込みを問われ「被爆国の思いを国際社会で訴えていく」と力を込めた。 (岡田浩平)

(2012年12月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ