×

ニュース

一人4役で被爆家族描く 声優の堀絢子さん公演

■記者 明知隼二

 被爆で亡くなった少女を題材にした一人芝居「朝ちゃん」をライフワークとする声優堀絢子さん=東京都=の公演が7日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった。1日2回の公演を計370人が見入った。8日も。

 堀さんはアニメ「忍者ハットリくん」の主役として知られる。実話に基づく芝居は、広島で被爆し、大やけどを負って亡くなった朝子と家族の姿を描く。堀さんは朝子や母たち計4役を演じ分け会場の涙を誘った。

 自身、軍医だった父を原爆で失った。声優の傍ら、1989年から一人芝居を全国で上演している。広島市での公演は2006年以来。「1回でも多く演じ、人が人を殺す理不尽さを伝えたい」と話していた。

  (2009年2月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ