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納骨名簿 全国に発送 広島市 原爆供養塔の814人分

 広島市は17日、平和記念公園(中区)にある原爆供養塔に納められた原爆死没者約7万人の遺骨のうち、名前が分かっていながら引き取り手のない814人の名簿を全国の自治体や被爆者団体に発送した。10月末まで各地で掲示してもらい、情報提供を求める。

 名簿はB1判のポスター形式。「遺族を捜しています」という呼び掛け文の下に五十音順で名前などを記している。市は全国計1976カ所に送った。当初、9日に発送する予定だったが、西日本豪雨の影響で延期していた。

 市内では17日、各地で掲示が始まった。広島バスセンター(中区)の出発ターミナルで名簿を張っていた同センターターミナル課の河野貴一さん(48)は「父も被爆者で昨年亡くなった。一日でも早く遺族が見つかってほしい」と願っていた。

 市は1968年に名簿の公開を始め、85年から全国発送している。2017年11月には1人の遺骨を遺族に引き渡した。(辻本夕貴)

(2018年7月18日朝刊掲載)

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