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核脅威続く現状問う 「ヒロシマ・アピールズ」ポスター発表

 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区と広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金は20日、核兵器廃絶や平和の尊さを国内外に訴える被爆73年版の「ヒロシマ・アピールズ」ポスターを発表した。グラフィックデザイナーの服部一成さん(53)=東京都港区=が制作。原爆のきのこ雲から着想した白い雲の「?」が空に浮かぶデザインとなっている。(2面に服部一成さんの横顔)

 題名は「疑問符、2018」。広島市役所で会見した服部さんは、核兵器の脅威が続き、罪のない市民が戦争で犠牲になっている世界の現状に疑問を示し、「ヒロシマが問い続けていることを、ポスターを見た皆さんが考えるきっかけになれば」と説明した。

 会見に先立ち、松井一実市長にポスターを手渡した。松井市長は「クエスチョンマークは原爆の惨劇を知っていますか、忘れていませんか、無視していませんか、という意味だと思う」と自身の解釈を披露し、謝意を示した。

 ポスターは今回で21作目。B1判で2千部を刷り、1枚1080円で原爆資料館(中区)やJAGDAのホームページなどで販売している。市立中学、高校にも配布する。(永山啓一)

(2018年7月21日朝刊掲載)

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