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広島一中 犠牲者悼む 国泰寺高で原爆慰霊祭

 広島市中区の国泰寺高で22日、前身の旧制広島一中の原爆死没者慰霊祭があった。遺族や在校生約300人が参列。犠牲になった生徒353人と教職員16人をしのび、平和を祈った。

 校内にある慰霊碑「追憶之碑」の前で営まれた。在校生を代表し、2年の栩平(とちひら)詩乃さん(17)は「一発の原子爆弾で未来を奪われた先輩たちの苦しみや無念さは今も消えていない。被爆の実態を理解して伝えていきたい」とあいさつ。参列者は碑に献花し、手を合わせた。

 一中生は1年生を中心に、建物疎開の作業現場や校内で犠牲になった。当時、廿日市市の工場に学徒動員中で2日後に入市被爆した福間駿吉さん(86)=広島市西区=は「生かされてきた私たちが後世に悲劇を語り継ぎ、平和な社会をつくりあげていかなければいけない」と話していた。(新山京子)

(2018年7月23日朝刊掲載)

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