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[イワクニ 地域と米軍基地] 盆の飛行自粛要請 米軍に岩国市「慣習に配慮を」

 岩国市は、山口県や国、米軍岩国基地などとつくる「岩国日米協議会」の確認事項に基づき、8月の盆期間(13~16日)の航空機の飛行を自粛するよう同基地に要請した。昨年は空母艦載機などが基地を離着陸し、市へ苦情が相次いだ。

 山中法光・基地政策担当部長が23日、同基地のジョン・ザンブラーノ政務・地域対策室長に「日本の慣習に配慮を」などと口頭で申し入れた。13~16日に加え、広島、長崎原爆の日(6、9日)と岩国駅前大空襲の日(14日)、終戦の日(15日)の黙とう時刻の飛行自粛も求めた。

 岩国日米協議会の確認事項には「盆の13日から16日は飛ばないようにする」とあり、市は昨年7月にも同様の自粛を要請。しかし8月14日、空母艦載機などが基地を離着陸。同13~16日、市へは米軍機の飛行に対する計33件の苦情が寄せられた。当時の飛行について在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は中国新聞の取材に対し「必要不可欠な訓練」と説明している。

 協議会は1991年を最後に開かれておらず、確認事項の一部は形骸化し、守られない例も目立つ。市は確認事項の見直しへ基地など関係機関との調整を進めている。(松本恭治)

(2018年7月26日朝刊掲載)

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