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中沢さんの人生つづる 「ゲン」作者 聞き書き本出版

 昨年12月19日に73歳で亡くなった、漫画「はだしのゲン」の作者、中沢啓治さんに生前聞き書きした本「はだしのゲン わたしの遺書」=写真=が出版された。

 A5判で221ページ。反戦を訴えていた父の姿や、6歳で原爆に遭った時の様子、戦後の苦難の生活、漫画家としてのデビューと、原爆漫画を描くきっかけになった母の死などを柱に、中沢さんの半生をつづっている。

 東日本大震災と福島第1原発事故への思いや、2011年8月6日に初めて広島市の平和記念式典に参列した理由、次に描こうとしていた漫画「はだしのゲン」続編の構想なども記されている。

 本文の内容に合わせて、代表作「はだしのゲン」のシーンを2ページずつ計38ページ掲載。中沢さんの人生と、ゲンのストーリーがつながるよう、工夫している。

 1300円。朝日学生新聞社Tel03(3545)5227。(二井理江)

(2013年1月7日朝刊掲載)

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