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川口元外相ら、NPT会議の成功訴え

 国際有識者会議「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」の共同議長を務める川口順子元外相とエバンズ元オーストラリア外相は15日、ワシントン市内で記者会見した。川口氏は「核兵器のない世界」を目指すオバマ米大統領の就任を機に核軍縮機運を再び高め、来年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議を成功に導くよう訴えた。

 エバンズ氏はオバマ政権の課題として(1)包括的核実験禁止条約(CTBT)批准(2)兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約交渉への取り組み強化(3)米国とロシアの一層の大幅な核兵器削減(4)ロシア、中国との戦略対話の開始(5)抑止目的に限定した核兵器保有と先制不使用の明示-を強調した。

 同委員会は13日、バイデン副大統領やジョーンズ大統領補佐官らと面会し、これらの課題への取り組みを要請。その後、14-15日にワシントンで第2回会合を開いた。6月にモスクワ、10月に広島で会合を重ね、NPT再検討会議への提言をまとめる。

 2005年の前回再検討会議は核軍縮に対する米国の消極姿勢などから決裂、核軍縮への悲観論が広がった。川口氏はこうした流れを変えるため、オバマ政権の指導力に期待を寄せる一方「われわれの提言が極めて重要になる」と述べた。

(共同通信2009年2月15日配信、2月17日朝刊掲載)

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