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平和行事

原画で味わう「この世界」 呉で開幕 取材メモも展示

 戦時中の呉、広島両市を舞台にした漫画「この世界の片隅に」の原画展が22日、呉市の市立美術館で始まった。9月9日まで。

 漫画48話の中から26話分の原画や資料約280点を展示している。赤い口紅で登場人物リンの半生を描いた原画や、作者こうの史代さんが時代背景を調べるために資料を見たり、呉市内を巡ったりした際の取材メモなどがある。原画には作者の解説も付いている。

 早速ファンが訪れ、漫画を手に会場を巡る姿もあった。神奈川県藤沢市の会社員武藤ゆう子さん(47)は「原画を一枚一枚見ると新たな発見もあり楽しめた」と満足そうだった。

 原画展は、中国新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「カナエンサイ夢」で約千人から230万円の資金を集めた。8月8~27日には漫画全話の原画を同館で展示する。一般300円。高校生180円。小中学生120円。火曜日休館。(今井裕希)

(2018年7月23日朝刊掲載)

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