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経済・安全保障に手応え 初外遊、岸田外相に聞く

 岸田文雄外相(広島1区)は15日、外務省で中国新聞のインタビューに応じた。初外遊で歴訪したフィリピン、シンガポール、ブルネイ、オーストラリアと経済、安全保障両面での連携強化に手応えがあったと強調。18日の訪米(外相会談)に向け、同盟の「絆」の強化へ意欲を語った。(岡田浩平)

 ―初外遊の成果は。
 各国の外相と地域の戦略環境について認識を共有し、信頼関係を構築できたと思う。経済面では日本経済の再生へ東南アジア諸国連合(ASEAN)、オーストラリアの重要性をあらためて強く感じた。投資や貿易を拡大させていく。政府開発援助(ODA)を通じたインフラ整備や、ビジネスの環境をしっかりつくっていく。ハイレベルな経済連携協定にも結び付けたい。

 ―安全保障面では。
 政治・安全保障分野で、中国の台頭、北朝鮮の存在という要素がある中、地域の繁栄と平和の確保へ各国との連携を確認できた。

 ―安倍政権への期待をどう感じましたか。
 訪問自体が関係先から高く評価されていた。また、変化する戦略環境の中、各国の要人から、日本はこの3年間遠慮しすぎた、もっと前面に出てほしいという発言があった。期待は大きい。

 ―訪米の焦点は。
 アジア太平洋地域の安全保障環境についてクリントン国務長官と率直に意見交換をし、日米同盟の絆の強化を明確にしたい。

 ―オバマ大統領の被爆地訪問については。
 日米は「核兵器のない世界」という目標を共有しており、大統領が広島を訪れれば核軍縮の機運を高める意味で意義がある。ただ、現時点で具体的な訪問の予定はない。まずは両国の連携強化を確認したい。

 ―核軍縮には触れますか。
 ぜひ私の思いを率直に申し上げたい。具体的な発言内容はこれから考える。

(2013年1月16日朝刊掲載)

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