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島根県被爆二世の会が会報紙 非核の願い…次代へ 発足10年機に創刊

 島根県被爆二世の会(松浦広昭会長)が、会報紙「語り継ごう未来へ」を創刊した。2008年の発足から10年となるのを機に「被爆者の願いを後世につなげる」との思いを込めて企画した。今後、年1回発行し、会の活動などを紹介する。

 会報はA4判カラー刷り4ページ。創刊号は300部を発行。松江市内の会員が中心となって記事を書いた。418人の署名が集まった昨年の核兵器廃絶の国際署名活動や、北公園(松江市学園南)での慰霊式典の様子を紹介する。会の活動をまとめた年表やコラムなども載せた。次号からは、出雲市や雲南市の会員への執筆依頼も検討している。

 会は、松江市被爆二世の会として発足し、09年から県被爆二世の会として活動を続ける。現在、会員は115人だが、主に活動しているのは10人前後にとどまっているという。本間恵美子副会長(68)=同市苧町=は「会報を通じて2世の活動や会の歩みを知ってもらえれば」と訴える。

 県内の被爆者はことし3月末時点で918人、平均年齢は87・59歳。松浦会長(69)=同市浜佐田町=は「高齢化により難しくなっている1世の活動を、2世が引き継いでいきたい」と話している。(口元惇矢)

(2018年8月3日朝刊掲載)

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