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核禁止条約 早期発効探る 原水協など 広島で世界大会開幕

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会の開幕となる国際会議が2日、広島市中区で始まった。23カ国・地域の政府や非政府組織(NGO)の代表が4日まで、核兵器禁止条約の早期発効や朝鮮半島の非核化などをテーマに議論する。

 開会総会のあいさつで、大会運営委員会の野口邦和共同代表は「国際政治を動かすには各国の世論や運動の高揚が何より重要。核兵器廃絶の流れを促進し、北東アジアの平和を築くため具体的な方針を打ち出す場にしたい」と呼び掛けた。

 広島で被爆した日本被団協の大下克典事務局次長も登壇。「被爆者に共通するのは『二度とヒバクシャをつくらないで』との思いだ」と強調。各国に禁止条約の締結を迫る署名活動を世界に広めるよう求めた。

 討論では、日韓の被爆者や欧米の平和運動家たち9人が発言した。英国の反核団体「核軍縮キャンペーン(CND)」のレイチェル・メリー氏は、自国での反核集会に野党党首や労働組合、宗教団体の幹部を招いていると報告。「大義を実現するため、核を主問題としていない組織にも支持を広げたい」とし、国際的な連携も深めるよう促した。

 原水禁国民会議なども4~6日、中区などで世界大会・広島を開く。(田中美千子)

(2018年8月3日朝刊掲載)

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