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国境を超えた連携模索  原水協など 広島で国際会議続ける

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会は3日、広島市中区で国際会議を続けた。国内外の非政府組織(NGO)の代表たちが核や平和を巡る自国の課題を報告し、国境を超えた連携を誓った。

 原子力産業の実態をテーマにした映画を製作しているロシア人監督のオレグ・ボドロフ氏は、欧米の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの緊張が高まり、バルト海周辺で双方の軍事演習が相次いでいると報告。「ロシア政府は軍備の必要性を盛んに訴え、国民の意識も軍国主義化している」と述べた。

 米国の平和活動家、ジェラルド・ロス氏も「核の危険性を巡る米国人の認識が低すぎる。核使用の非人道的な結末について理解を広めないといけない」と強調した。沖縄の反基地運動を巡る現状報告もあった。

 会場からは「国際的な連帯を深めよう」「同じ問題意識を持つ人のネット上のつながりを広めることも有効だ」などの意見が出た。

 原水協などの国際会議は4日に宣言をまとめて閉会し、同日から6日まで世界大会・広島を開く。(田中美千子)

(2018年8月4日朝刊掲載)

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