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非核化の動き 期待込め祈り  広島で韓国人原爆犠牲者慰霊祭

 韓国人原爆犠牲者慰霊祭が5日、広島市中区の平和記念公園にある慰霊碑前で営まれた。追悼の言葉を述べた駐広島韓国総領事館(南区)の金宣杓(キム・ソンピョ)総領事は、朝鮮半島の非核化を巡る動きに触れ、「平和の流れが形成されつつある」と期待感を示した。

 慰霊祭は在日本大韓民国民団(民団)広島県地方本部が主催し、遺族や関係者たち約300人が参列した。県地方本部の李英俊(イ・ヨンジュン)団長が、この1年で亡くなった12人を書き加えた2746人の死没者名簿を碑に納め、全員で黙とう。「高齢の先輩方は被爆体験談を伝えることに全力を尽くしている。犠牲と努力が無駄にならないよう、世界平和のため努力していく」と述べた。

 金総領事は「半島で核兵器をなくし、戦争の可能性を消し去るための努力が、いまや韓国と周辺各国で芽生えつつある。平和こそが人類に繁栄を約束することを改めて心に刻む」と語り、犠牲者の冥福を祈った。(明知隼二)

(2018年8月6日朝刊掲載)

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