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児童へ伝える福山空襲 引野公民館長が体験談聴取

 広島県福山市の引野公民館の藤井和寿館長(65)が18日、引野小4年生49人に福山空襲について語った。昨年11月、当時大阪から疎開していた、神戸市などに住む男性3人を訪ねて聞き取った内容を話した。

 「食料の確保が難しくみんな痩せていた。イナゴや貝を食べた」「親に会えず寂しかった」―。3人は大阪市にあった上福島国民学校の卒業生で、いずれも78歳。1945年8月8日の空襲を「焼夷(しょうい)弾が校舎の屋根を破り、ズボズボと畳に突き刺さって燃えた」と証言したという。

 引野村は市街地から離れているため、安全とされた場所だった。藤井館長は3人の話を伝え「地元の戦争跡はもうほとんどない。歴史を知って関心を持って」と呼び掛けた。

 佐藤未彩さん(10)は「空襲の怖さが想像できた」と話した。(久保友美恵)

(2013年1月19日朝刊掲載)

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