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原爆の悲惨さ 児童の胸に 古田公民館で被爆者証言

 ノルウェー・オスロのノーベル平和センターに被爆死した兄の遺品が展示されている舛田益実さん(83)=広島市西区=たち被爆者の体験を聞く会が3日、西区の古田公民館であった。古田小児童たち約70人が参加した。

 舛田さんは古田国民学校5年生の時、同校で被爆。市立造船工業学校(現市立広島商業高)1年だった兄幸利さんを亡くした。

 遺品展示は非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のノーベル平和賞受賞に合わせた企画。舛田さんは展示中のかばんと防空頭巾をスライドで紹介し「核兵器と人間の共存は不可能。戦争だけはしてはいけない」と訴えた。

 舛田さんと同級生の被爆者、森本清人さん(84)=中区=も「爆風で学校の窓ガラスが割れ、叫び声があちこちで聞こえた」と証言した。古田小3年の森すみれさん(8)は「原爆で学校が大変なことになったと分かった。家族にも伝えたい」と話していた。(辻本夕貴)

(2018年8月4日朝刊掲載)

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