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恒久平和へ努力誓う 向原で原爆死没者追悼式

 安芸高田市の向原町原爆死没者追悼式が4日、同町の丸山公園内にある慰霊碑前で営まれた。同町原爆被害者の会の主催で、会員たち9人が参列して、犠牲者の冥福を祈った。

 全員で黙とうした後、同会の玉川祐光会長(86)が「恒久平和に1、2歩でも近づく報告ができるよう努力したい」とあいさつし、一人一人が白い菊の花を1本ずつ献花した。

 同町には被爆直後からトラックなどでけが人が運ばれ、慰霊碑には身元不明のまま火葬された犠牲者が百数十柱に上ると刻まれている。

 当時12歳で住民による救護活動を見守った同町の伊藤アツ子さん(85)は「向原での歴史を言い伝えていき、決して風化させてはならない」と願っていた。(山成耕太)

(2018年8月5日朝刊掲載)

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