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核兵器廃絶 世論を喚起 オスロで3月 国際会議と市民フォーラム

 核兵器の人道的な影響に関する国際会議が3月4、5の両日、北欧ノルウェーの首都オスロで開かれる。ノルウェー政府の主催で、各国政府や国際機関、非政府組織(NGO)などの代表が出席。核爆発の医学的影響などについて討議を重ね、核兵器廃絶への道筋を探る。

 これに先立ち、同じテーマで反核・平和団体が議論する市民社会フォーラムが同月2、3の両日、オスロで開かれる。NGOの核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の主催。

 いずれの会議も、4~5月にスイスのジュネーブで開かれる、核拡散防止条約(NPT)再検討会議の準備委員会を前に、核兵器禁止条約の実現に向けた国際世論の盛り上げを目指す。

 国際会議は、核爆発による即時の人的・医学的影響▽環境・世界経済・公衆衛生などに広がる影響▽核爆発が起きた時の備えと対応―の三つの全体会議を予定。それぞれ専門家の意見などを基に各国政府や国際機関、NGOの代表が議論する。最後に、まとめの会議を行う。

 日本は「参加して、会議に最大限貢献できるよう努力する」(外務省)という。

 市民社会フォーラムでは、講演やワークショップ、討論などを計画。1990年代に対人地雷、2000年代にクラスター爆弾を禁止に追い込んだ交渉で非人道性に焦点を当てた議論に効力があったとして、同じ視点から核兵器禁止を目指すプロセスを始める考えだ。

<国際会議「核兵器の人道的影響」>

 (3月4、5日・オスロ)
4日
 午前10時、開会
 午前11時~午後1時半、全体会議Ⅰ「核兵器使用に伴う即時の人道的影響」
 午後 2時半~5時、全体会議Ⅱ「広がる影響と長期的に見た結果」
 午後 6時半、レセプション
5日
 午前10時~正午、全体会議Ⅲ「人道上の備えと対応」
 午後 1時半~3時、まとめの会議

(ノルウェー外務省のホームページなどを基に作成)

(2013年1月21日朝刊掲載)

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