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専用ウェブサイト刷新 ヒロシマ平和メディアセンター

関心の高いテーマ掘り下げ・若い世代への発信力高める

 開設から10周年を迎えた中国新聞社ヒロシマ平和メディアセンターの専用ウェブサイトが、広島国際文化財団の支援を受けてリニューアルした。新たな機能も含めたサイトの内容を紹介する。

 ウェブサイトはパソコン版、スマートフォン版とも本紙に掲載した原爆・平和に関する日々の記事を中心に「ニュース」「連載・特集」「社説・コラム」などに分類してアップ。当初からの英語に加えて2014年から中国語、フランス語、ロシア語にも一部を翻訳する。

 今回はその役割を維持しつつ、より幅広い発信を図った。トップページも機能強化に合わせて一新した。

 一つは「ヒロシマを学ぶ」のページ。平和学習や修学旅行の事前学習の内容に即して「原爆・核Q&A」「世界遺産・原爆ドーム」「佐々木禎子さんと原爆の子の像」「被爆前の広島」などのコーナーを設けた。テーマごとに分かりやすく説明し、関連する本紙の過去の記事にリンクする。

 同じく新設する「動画で平和発信」のページは映像を通じて平和の大切さを考えてもらう目的だ。中学・高校・大学や平和を考える団体、映像作家らが制作した作品の提供も受けて、サイト上で紹介していく。

 トップページのもう一つの特徴はスマホの写真共有アプリ「インスタグラム」の機能を生かした画像の発信だ。平和記念公園の表情や被爆地の動きなどを、中国新聞ジュニアライターも交えて撮影し、スマホだけでなくウェブサイト上でも見ることができる。今後、修学旅行生や外部の人たちの投稿も生かしていく予定だ。

 利用者のニーズに沿った改修も加えた。被爆証言を掘り起こす連載「記憶を受け継ぐ」と原爆資料館収蔵庫の知られざる寄贈資料を紹介するシリーズ「無言の証人」は関心が高いため、トップページからすぐアクセスできるようにした。

 慰霊・追悼の営みや、平和を発信するイベントなどの告知記事や情報を一つに集めた「平和行事」のコーナーも新設した。

 さらに中国新聞社が広島県や山口県の中学生、高校生向けに毎年6月に発行している平和学習新聞「学ぼうヒロシマ」は、各地の学校でも教材としてのニーズが年々高まっているため、一括して紙面をダウンロードできるようにした。

 平和記念公園と周辺のモニュメントを学ぶマップ、原爆ドームの今を伝えるライブ中継、ドーム内部を360度で見る映像、被爆前の爆心地一帯の復元地図、中国新聞社の被爆と復興を映像化した「1945 原爆と中国新聞」などのコンテンツは、これまで通り、サイト内で見ることができる。

(2018年8月6日朝刊掲載)

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