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平和願う灯 川面照らす とうろう流し

 原爆犠牲者の追悼と平和への願いを込めた「とうろう流し」が6日夜、広島市中区の原爆ドーム前の元安川などであった。約8千個のともしびが、ゆったりと流れる川面を照らした。

 「核兵器ゼロの世界になりますように」「平和を願い伝え続ける」―。元安川では、家族連れや遺族たちが午後6時から、願いを書いた灯籠を浮かべた。それぞれの思いをのせた光が、帯となって漂った。

 被爆した叔父を弔いに訪れた佐伯区の佐藤弘さん(65)は、夏休みで栃木県から帰省した孫で小学2年の那奈さん(7)と「みんなせんそうしないように」と書いて流した。佐藤さんは「戦争を知らない孫に平和の大切さを伝えるのは難しい。今日の体験を覚えていてほしい」と話した。

(2018年8月7日朝刊掲載)

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