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笠岡から非核の願い 原爆死没者鎮魂・平和の集い 鐘鳴らし祈る

 広島へ原爆が投下されて73年になる6日、岡山県笠岡市のかさおか平和のひろばで、市原爆死没者鎮魂式と平和祈念のつどいがあった。約80人が出席し、核兵器のない世界の実現を願った。(谷本和久)

 市と市非核平和都市宣言啓発実行委員会が主催。2017年度に亡くなった市内の被爆者2人の名前が紹介された後、小林嘉文市長が「米朝会談がことし開かれ、核兵器廃絶へ一歩進む兆しが見えた。二度と核兵器を使わない社会を目指し、われわれも取り組みたい」とあいさつした。

 参列者一人一人が平和祈念モニュメントに白菊を手向け、鐘を鳴らした。原爆が投下された午前8時15分に黙とうし、死没者の冥福を祈った。

 市原爆被爆者会によると、00年に約120人いた会員数は現在45人で、平均年齢は約83歳。式に出席した被爆者はこれまでで最も少ない3人だった。

 生後3カ月で母と共に広島市の広島駅で被爆した笠岡市吉田、中村和恵さん(73)は「被爆者が亡くなる中、原爆の恐ろしさを語り継ぐのは重要。式は今後も続けてほしいし、可能な限り出席したい」と話した。

(2018年8月7日朝刊掲載)

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