×

ニュース

厚木艦載機 岩国移転 遅れも 25日にも地元説明へ

 日米両政府が2014年までの実施で合意している米軍厚木基地(神奈川県)から米海兵隊岩国基地(岩国市)への空母艦載機59機の移転が遅れる見通しとなった。政府関係者が22日、明らかにした。岩国側の受け入れ施設整備が進んでいないというのが理由で、政府、与党内には1年半から3年程度ずれ込むとの見方が出ている。

 防衛省は、25日にも左藤章政務官を山口県や岩国市に派遣して状況を説明する方向だ。小野寺五典防衛相は22日、視察先の宮城県東松島市で政務官派遣について「スケジュールを含めて検討している。一日も早く岩国に移転できる環境をつくりたい」と記者団に述べた。

 山口県の山本繁太郎知事は22日の定例会見で「25日に(防衛省の左藤)政務官が来県する」と述べたが、内容については「政務官から話を聞いてからだ」とした。岩国市の福田良彦市長も山本知事と同様の考えを示した。

 日米両政府は06年、厚木基地から岩国基地への空母艦載機移転で合意。移転が実現すれば駐留機は計約120機とほぼ倍増し、岩国基地は極東最大級になる見込み。

 ただ、山口県と岩国市は、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設の見通しが立たない間の移転は認めず、現時点での計画は容認しない方針を堅持している。

(2013年1月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ