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犠牲者に祈り「ずっと続ける」 福山で原爆慰霊式典

 原爆投下から73年となった6日、福山市原爆被害者友の会は同市霞町の中央公園の慰霊碑前で、原爆死没者慰霊式典を開いた。約50人が参列し、恒久平和と記憶の継承を誓った。

 被爆2世の藤井悟会長(71)が「一瞬で死の海となり、尊い命が奪われた。過ちは二度と繰り返さない」とあいさつ。この1年で亡くなったか、死亡が確認された34人を含む1365人分の死没者名簿を碑に納めた。参列者は折り鶴や花を慰霊碑に順番に手向け、犠牲者のために祈った。

 市によると3月末時点で、被爆者健康手帳を持つ市内の被爆者は1055人。5年で約400人減少した。被爆者の清代(せいだい)律子さん(90)=同市松永町=は「高齢化は進むが、それでも亡くなられた方のため8月6日に思いをはせることを、ずっと続けていきたい」と力を込めた。(高本友子)

(2018年8月7日朝刊掲載)

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