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白岳小児童に被爆体験証言 呉の宮迫さん

 原爆の日を迎えた6日、呉市広白石の被爆者の宮迫豊子さん(85)が、地元の白岳小6年生121人に自らの体験を証言した。

 国民学校1年生だった宮迫さんは建物疎開の片付け作業中、爆心地から1・5キロの比治山橋近くで被爆した。「目の前が光で真っ黄色になり、大きな音がして気を失った」と証言。逃げ込んだ川から級友に助けられたが、腕などにケロイドが残り、髪も一時、全部抜けたことなどを説明した。

 宮迫さんは「友達がいたから助かった。人は一人では生きられない。平和のためにもみんなと仲良く手をつないで生きてほしい」と呼び掛けた。宮川翔陽(しょうや)君(12)は「原爆や戦争の事実を伝えていくことが大切だと感じた」と話していた。

 講演は同小が毎年行う平和集会の一環。この日は全校児童が折り鶴を作るなどした。

 竹原市の東野小では原爆の被害や平和を題材にした絵本の読み語りがあった。児童44人が低、中、高学年に分かれ、地元のボランティアによる朗読に聞き入った。

(2018年8月7日朝刊掲載)

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