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広島県北の8・6 禎子の遺志 折り鶴像に 君田で披露

 原爆の日の6日、広島県北でも平和式典や催しがあった。参加者は犠牲者を追悼し、平和な世界の実現を願った。

 三次市君田町の君田折り紙博物館が、折り鶴を貼り付けて作った「原爆の子の像」のオブジェが、同町の君田温泉森の泉で披露された。同像が平和記念公園(広島市中区)で除幕され、今年60周年を迎えたのを記念した。

 高さ2・5メートル、幅と奥行きは1メートル。同温泉や同館など市内4カ所に回収箱を置いて集めたグレーの約1万2千羽を、段ボールと発泡スチロールの型に貼り付け、5日に完成させた。オブジェは月末まで同温泉に置く予定。

 除幕式では、入浴客約10人にオブジェを披露。赤木賢治館長(76)は「(像のモデルとなった)佐々木禎子さんの遺志を継ぎ、原爆の悲惨さを伝えられれば」と話した。安芸高田市甲田町の宮崎一己さん(77)は「目に見える形で記憶を受け継げる立派な作品」と眺めていた。(八百村耕平)

三良坂でも追悼

 三次市三良坂町の三良坂平和公園では、「すべての原爆・戦争犠牲者を追悼する集い」があり、三良坂中の1~3年の63人を含む町民たち約120人が参列した。

(2018年8月7日朝刊掲載)

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